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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

松本人志の性加害疑惑問題で浮かび上がった「力をつけた芸人と後輩芸人」の構図

公開日: 更新日:

 法廷の場に移った松本人志の性加害問題。忘れがちなのが「女性をアテンドした」として実名報道された3人の芸人だ。

 スピードワゴンの小沢一敬は自らの非を認めたかのように活動自粛。パンクブーブーの黒瀬純もレギュラー出演していた福岡の番組が「編成上の都合」を理由に放送を見合わせた。2人とも口を閉ざしたまま表舞台から姿を消した。

 現在、米国に住むピン芸人・たむらけんじだけは自身のラジオで反論。「大阪のホテルで女性を呼んでパーティーをした」ことを認めたうえで、「下心はなかった」と発言した。「健全な男子が合コンをやるのに下心なしのほうが不自然。自分を正当化するためにキレイごと言っている」と反発する声もあった。腹の虫が治まらないのか、たむらは事前に電話で松本の了承を得て、今度は「性接待、上納システム」を否定。文春にも矛先を向け「犯罪でもない飲み会報道をいつまで続けるのか疑問だと思う」と非難した。

 今回の事件の根本的な問題を理解していない。そもそもホテルの一室で女性を招き飲み会をすること自体、「怪しい」「下心見え見え」と多くの人から疑惑を持たれていた。飲食店の個室でやればなんの問題もなかったし、性加害問題も起こらなかったはず。ホテルの一室で開いたことが諸問題を起こす引き金になったことへの反省がない。自民党派閥の裏金問題のように、ホテルでの飲み会は何年前から誰のプランで始まったのか明らかにして検証する必要がある。

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