松本人志騒動の“漁夫の利”で名を上げる東国原英夫の賢さ
他にも、東国原は何度か浮気報道があり、当時の妻のかとうかず子さんを悩ませ続けた。テレビ番組で「もう金輪際、浮気はしません」と公開土下座して謝罪したこともあった。
ところが、その後も不倫が報じられ、記者会見を開いた東国原は「女性の部屋で映画を見ただけ」と苦しい言い訳をしていたものだ。その際、記者から「何の映画を見たのか」と質問され、「ボルケーノ」と回答。火山が爆発するパニック映画で、記者たちの笑いを取っていた。絶体絶命のピンチを機転で乗り切ってみせたのだ。
彼は、真面目に話してもどこか笑えるようにしてみせる。要するに、それだけの“話術”があるということだ。そして騒動もうまく利用しながら知名度を上げ、宮崎県知事にまで上り詰めた。
僕が個人的に覚えているのは、彼が国会議員になる選挙の直前、東京・目黒のバーで偶然に会った出来事だ。バーに入ろうとしたら、その店のママが「今日は貸し切りで……」と断ろうとしたのだが、先に店にいた東国原が僕を見て「おーっ、久しぶり。彼は知り合いだから」とママに言って入店させてくれた。