ナイツ塙宣之さんはSNSを一切やめる!が願望「ネット情報で、さも知っているかのように話すのがイヤ」
塙宣之さん(芸人・45歳)
今月公開された「漫才協会 THE MOVIE 舞台の上の懲りない面々」を初監督して話題の漫才師ナイツの塙宣之さん。漫才協会会長に就任、映画製作など今後やりたいことを聞いた。
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今度の映画は漫才協会のドキュメンタリー映画というよりは漫才協会のPR映画です(笑)。内容は漫才協会所属の芸人の密着取材。住まいも密着してますから、芸人のリアルな生活も見られます。漫才協会が舞台にしている東洋館の歴史が半分、芸人の生きざまが半分という感じですかね。
東洋館や歴代の会長の話や東京漫才の話を青空球児・好児師匠とかベテラン方にインタビューしてるんですけど、ギャンブルに失敗したとか自分の話しかしてない(笑)。でも、漫才協会の師匠たちのいいところは「こういうことをしゃべってください」と指示されてもズレた話をしちゃうとこ。自由でのびのびしてるんです。
協会所属以外にも爆笑問題さん、サンドウィッチマンと東京漫才のトップの方々のインタビューもあります。意外にも爆笑問題さんは演芸場に1回も行ったことがなくてツービートの漫才を生で見たことがないと。東京出身のおふたりでさえも演芸場に行ってない。テレビやラジオで(ビート)たけしさんを好きになったと。
だから、爆笑問題さんが若い頃にはもう演芸場に人が行かなくなった時代。浅草に笑いを見に行く人は少なくなっていたんですよね。
もともとは企画を持ってきてくれた方から、漫才協会の映画にすることと僕が監督をやることだけ決まっていると言われ、内容はゼロからみんなで考えたんですよ。
「漫才協会の映画って何だ」と考えても、みんなのネタを撮るのも違うし、普通の映画のようにお芝居してもらうのは無理だし。何度も試行錯誤して最終的にインタビューと密着取材になりました。
そんなさなかに僕が会長になり、そこからやる気が上がりました。会長の立場は漫才協会の宣伝部長も兼ねていると思いますから、いい映画にしなきゃと。「会長になった僕が監督しました」と言えるから、いいタイミングだったのかなと。
今月1日に公開になり高田文夫先生が壇上でPRしてくださった。僕がお願いした漫才協会の外部理事を受けてくださってから、先生は協会のためにいろんなことをしてくださってます。
音楽は天才ピアニストの紀平凱成さんに担当していただき、芸人の悲しいシーンなどにピアノの曲が流れます。泣けるかも。エンディングでは5秒ずつくらいで芸人たちのネタがダイジェストで流れ、そこもいいんですよ。ぜひ注目してください。