長谷川博己「アンチヒーロー」は「VIVANT」超えの予感…リアタイ視聴者も“考察班”も掴むヒットの仕掛け

公開日: 更新日:

 同時に《主要な登場人物の名前に“色”が入っていて意味深》《ラスボスくさい検事の野村萬斎はラスボスではない》《堀田真由は中盤あたりで裏切りそう》……“考察班”の動きも活発になっている。

 テレビコラムニストの亀井徳明氏は「来週が待ち遠しくなる連続ドラマの魅力をなんとか視聴者に届けようという、作り手の思いや工夫が感じられた」と、こう続ける。

「あまり深く考えずにストーリー展開を追うリアタイ視聴者層と、あれこれ考察して楽しむ“考察班”の、最大公約数的なところを狙ったバランスが絶妙なんですよね。とっつきやすいけど、一筋縄ではいかないという感じ。第1話で長谷川さんとスマホでやり取りする女の子、獄中の緒形直人さんが出てきましたが、この2人が最後までカギになるのかな。ただ、タイトルからしてもっと主人公が憎らしい感じかなと思っていたのに、そうでもなかったのはちょっと残念。ダークな雰囲気を漂わせつつも、初回から“優しさ”や“正義”がチラチラ見えて、その要素はもうちょっと話が進んでからでもよかったのに、と……」


 番組公式サイトには《新たなヒーローがあなたの常識を覆す 逆転パラドックスエンターテインメント》とある。つまり、タイトルで“アンチ”をうたいながら、描くのは“ヒーローからのメッセージ”ということか。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

  4. 4
    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

  5. 5
    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6
    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

  2. 7
    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

  3. 8
    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

  4. 9
    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

  5. 10
    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し