長谷川博己「アンチヒーロー」は「VIVANT」超えの予感…リアタイ視聴者も“考察班”も掴むヒットの仕掛け
同時に《主要な登場人物の名前に“色”が入っていて意味深》《ラスボスくさい検事の野村萬斎はラスボスではない》《堀田真由は中盤あたりで裏切りそう》……“考察班”の動きも活発になっている。
テレビコラムニストの亀井徳明氏は「来週が待ち遠しくなる連続ドラマの魅力をなんとか視聴者に届けようという、作り手の思いや工夫が感じられた」と、こう続ける。
「あまり深く考えずにストーリー展開を追うリアタイ視聴者層と、あれこれ考察して楽しむ“考察班”の、最大公約数的なところを狙ったバランスが絶妙なんですよね。とっつきやすいけど、一筋縄ではいかないという感じ。第1話で長谷川さんとスマホでやり取りする女の子、獄中の緒形直人さんが出てきましたが、この2人が最後までカギになるのかな。ただ、タイトルからしてもっと主人公が憎らしい感じかなと思っていたのに、そうでもなかったのはちょっと残念。ダークな雰囲気を漂わせつつも、初回から“優しさ”や“正義”がチラチラ見えて、その要素はもうちょっと話が進んでからでもよかったのに、と……」
番組公式サイトには《新たなヒーローがあなたの常識を覆す 逆転パラドックスエンターテインメント》とある。つまり、タイトルで“アンチ”をうたいながら、描くのは“ヒーローからのメッセージ”ということか。