舘ひろしがチョイ役出演者に見せた大感動の気遣いには男が惚れた
一方、「あぶない刑事」を見ていた世代もかなり年配になっている。わざわざ映画館に足を運ぼうというには“おっくう”な年齢かもしれない。だが、白髪頭の舘ひろしが今もダンディーな姿を見せてくれると、こちらまで元気な気分になる。
僕自身も舘に大きな気遣いをしてもらったことがある。実は、僕はあぶない刑事の映画にほんのチョイ役ながら出演させてもらった(05年「まだまだあぶない刑事」)。もちろん、リポーターが本職の僕が出るのだから、当時レギュラー出演していたワイドショーで時間を取って映画を扱う約束だった。僕は厚かましくもエンドロールに城下の名前を出してくれと頼んで参加した。その際、柴田恭兵から「ヘタな小芝居、いらないからね」と“演技指導”をいただいたのもいい思い出だ。
その後、主題歌のレコーディングの席で映画プロデューサーから「エンドロールに名前を入れるのを忘れた。編集も終わったので勘弁して」と言われたのだが、厚かましいお願いだったこともあるし、「大丈夫です」と僕は答えた。
そんなやりとりを舘が耳にしていたようだ。後日、プロデューサーが「編集しなおして名前を入れる」と言ってきたのだ。どれくらいの追加製作費や時間がかかったのだろうか……。舘が「約束は約束だ」と意見したそうで、彼は僕にわかられないように配慮してくれたようだ。
そんな人物だからこそ何年経っても主要キャストが集まってくるし、スタッフたちもイベント成功に尽力してくれるのだと思う。まさに彼の人柄で人が集まるのだろう。