SNSで目立つ「新生timelesz」への厳しい声 オーディション番組なぜ荒れる? マニアでも予想不能な展開に

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コクハク

新生timeleszが決定! しかし厳しい声も…

 話題のオーディション番組『timelesz project -AUDITION-』(Netflix)が最終回を迎え、待望のtimelesz加入メンバーが発表された。

 Sexy Zoneからtimeleszに改名した既存のメンバー、佐藤勝利・菊池風磨・松島聡が自ら審査員となり、仲間探しをするというコンセプトで開催された本番組。選ばれたメンバーに対しては納得の声が多いものの、一部では大荒れとなっているようだ。

【関連記事】timelesz 菊池風磨に「優秀な面接官」と称賛。人事のプロはどう見た?

荒れるのは「サバ番」あるある

 上がっている声を見てみると「○○君が選ばれないのはおかしい」「○○って音痴なのになんで?」「結局、お気に入りが選ばれてるだけ」など候補生に関するものばかりだ。菊池風磨自身もInstagramにて以下ストーリーを更新している。

《「タイプロ、このメンバーでデビューしてほしかったよぉ…」といった旨のご意見がネットにあって、“この人はどんなメンバーが好みだったのかな?”って思って添付された画像開いたら俺が落とされてた》

 実は、今回のようにメンバー発表を受け、ネット上が荒れる現象は珍しいことではない。近年では主に韓国発のサバイバルオーディション番組(以下、サバ番)が数多く配信され、放送中から候補生に対し厳しい意見が飛び交っている。

 なぜ、サバ番は荒れるのだろうか? アイドル業界を数多く取材し、サバ番発ボーイズ&ガールズグループに詳しいライターのAさんに聞いた。

推しをデビューさせたい視聴者

「まずサバ番組には2通りあり、視聴者投票があるものと、投票はなく事務所が決めるパターンがあります。視聴者投票があるものの方が、より自分の推しを受からせたい想いから、他の練習生の揚げ足を取ったり下げるような発言をする人も多く出てきます。

 自分の推しと、主催者側が通過させたいであろう練習生に違いがあった場合、編集などにクレームをつけ、より過激な発言が増えることも。

 実際に主催者側が受からせたいメンバーのVTRの尺を多くしたり、発言や態度など本人の想いとは違うように編集されるといういわゆる“悪編”も過去には多くありました。以前には有名なK-POPグループが『番組に悪編されるから自分たちだけのサインで話していた』と言っていたことも」



「逆に、今回の『タイプロ』のように視聴者投票ではない、主催者側が決めるパターンは、視聴者は何を願ってもそれは叶わないものなので“視聴者投票よりは”荒れない印象です」

 これまでの視聴者投票系サバ番では、あまりの誹謗中傷に主催者側が法的措置を取ると宣言したケースも。それに比べたら『タイプロ』の荒れ具合はマシ…といったところか。

過去のオーディション番組との違いとは?

「ただこのSNS時代、過去に投稿していたことや、実際の知人などの一言が命取りになるパターンもあります。逆に、本当に良い人の場合は驚くほどいいエピソードがザクザク出てくるため、そこから人気になることも。オーディションに出てアイドルになりたいと思ったのなら、SNSはやらない、もしくは絶対に悪いことはしないのが一番です」

 実際に、過去にはどのような事例があったのだろうか。

「SNSやYouTubeで差別発言をしていた某番組の候補者は徹底的に嫌われてしまい、ランキングがずっと最下位でした。また、圧倒的なビジュアルとテクニックを持ちながらも、根も葉もない噂を流され、デビューを掴めなかったことも」

 一方、珍しく荒れなかったケースも存在するという。

「多くの人からサバ番の最高傑作と言われているのが、中国のボーイズグループINTO1(イントゥーワン)が生まれた『創造営2021』です。世界各国から集まった夢を追い続ける練習生が、言語の壁を乗り越え心を交わし続ける姿に注目が集まり、荒れることはほぼありませんでした。

 唯一問題となったのが、欠員のために急遽参加した通訳のリルーシュ。嫌々参加しているのにパフォーマンを完璧にこなしながらも、上位にランクインするたびに『アイドルになりたくない』『早く落としてくれ』と懇願し続けたことくらいでしょう」

サバ番マニアでも予想できない展開だった

 最後に、様々なサバ番を見てきたAさんに『タイプロ』の印象を聞いた。

「仲間探し、という点が多くのサバ番とは異なります。視聴者がアイドルにさせたい人達と、オリジナルメンバーが仲間にしたい人材に相違があり、ラストは予想外の展開だと思った人も多いはず。1から作るグループのメンバーと、追加メンバーを探すのでは基準は一般の人にはわかりません。そのため、サバ番マニアの人たちでもなかなか予想がつかない展開でした」



「現役アイドルが仲間を探すのは、過去には超特急のオーディションがありました。ですが、彼らは徹底的に候補生を移さなかったんです。今回は菊池風磨さんいわく『オーディション中の姿をJr.としてとらえてもらう』(YouTube中丸銀河チャンネルより)と発言していただけあって、候補生が悩み成長する姿を映し出していたため、初めてサバ番を見た人達にも大きく響いたのでしょう。

『タイプロ』のおかげで、初めて彼らをちゃんと知る人達にオリジナルメンバー3人の良さも、伝わったのではないでしょうか」

新生timeleszはどうなる?

 ただし、懸念している点もあるという。それは記者会見での菊池風磨が発した、新メンバーへの容姿いじりだ。

「新規のファンはこれまでの関係性は知らず、オーディションが好きな人ほど人間性をよく観察するので、コミュニケーションの取り方や言葉遣い、いじりなどに厳しい。さらにブレイクするためには、度の過ぎた発言などには気をつけてほしいです」

 多くの話題を集めた番組だけあって、ファン以外からの注目度も高い。これまで以上に慎重になってほしいものだ。

(コクハク編集部)

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