惜しまれつつ35年の生涯を終えたAV女優 林由美香
現場には酒と睡眠薬が残されていた。遺書はなく、人と争ったような形跡もなかった。行政解剖に回され死亡推定時刻が26日午後10時ごろとされたが、はっきりとした死因は発表されなかった。
死の直前まで傍(はた)からは元気に活躍しているように見えた女優の死は、さまざまな臆測を生んだ。睡眠薬と酒が残されていたことから自殺説も流れた。しかし、由美香は26日夕方に、28日に入っていた雑誌取材の時間を「用事が入ったから、夕方のアポを午後2時に変更してほしい」と自分で出版社に電話をかけたりもしている。とても自殺を考えていたような様子ではなかったという。
また、死の前日に公開された主演映画が「『四谷怪談』でござる」という作品。この映画で彼女はお岩役を演じていたことから、四谷怪談の祟(たた)りだという都市伝説も根強く流れた。
しかし、母親が半年後に明らかにしたところによると、大酒家で知られた彼女の酒と、不眠症で常用していた睡眠薬で体の状態はかなり悪かったという。よく「ママ、このごろ体が痛い」というメールが来ており、解剖では内臓が緑色に見えるほどダメージを受けていたようだ。彼女の妹も「激しい生涯を生き抜いた上での『寿命』であったと考えております」と報道陣にファクスで説明している。