大女優ゆえ反発も 左時枝さんが語る姉・幸子さんの“遺言”

公開日: 更新日:

 姉の言う通りにしたものの、当時の私は反抗期。大女優の妹なので出発点として恵まれてたとはいえ、姉が何もかも私の一歩前に杖をつき、転ばないようにしているみたいで、心の中では「勝手にさせてよ」ってずっと反発していました。姉の作品を見なかったりして。素直になれたのは45歳ぐらいになってからですね。

 姉は2001年に肺がんで亡くなりました。その半年ほど前、私は黒木和雄監督の映画「美しい夏キリシマ」の撮影で九州へ行くことになり、姉の入院する病院へお見舞いに行ったんです。姉が「命懸けでやってきなさい」と言うからオーバーよ、と思いましたが、必死さが顔に出ていたんでしょうね。さらに「あんたはわかってないわね」とピシャリと言われてしまいました。

 最近もDVD屋さんに行き、姉の作品が目に入ったら手に取るんです。「女中ッ子」「飢餓海峡」「幕末太陽傳」……。姉は本当に奇麗で、いい芝居をする。なんでそれを生きているときに言ってあげなかったんだろうと悔やまれます。「命懸けでやりなさい」と言われたのが遺言だと思っています。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    野呂佳代が出るドラマに《ハズレなし》?「エンジェルフライト」古沢良太脚本は“家康”より“アネゴ”がハマる

  3. 3

    岡田有希子さん衝撃の死から38年…所属事務所社長が語っていた「日記風ノートに刻まれた真相」

  4. 4

    「アンメット」のせいで医療ドラマを見る目が厳しい? 二宮和也「ブラックペアン2」も《期待外れ》の声が…

  5. 5

    ロッテ佐々木朗希にまさかの「重症説」…抹消から1カ月音沙汰ナシで飛び交うさまざまな声

  1. 6

    【特別対談】南野陽子×松尾潔(3)亡き岡田有希子との思い出、「秋からも、そばにいて」制作秘話

  2. 7

    「鬼」と化しも憎まれない 村井美樹の生真面目なひたむきさ

  3. 8

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 9

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  5. 10

    松本若菜「西園寺さん」既視感満載でも好評なワケ “フジ月9”目黒蓮と松村北斗《旧ジャニがパパ役》対決の行方