昨年保険適用 大動脈弁狭窄症の新治療法「TAVI」とは?

公開日: 更新日:

 太ももの血管が細い人は、肋骨の間を小さく切開し、そこから生体弁を装着したカテーテルを入れる。後は、太ももから入れる場合と同じだ。

「TAVIなら心臓にメスを入れることもなく、心臓も止めないため、高齢で体力が低下していたり、ほかの疾患を併発している患者さんでも受けられる。入院期間は平均1週間。早い人なら3日で退院できます。開きが悪くなった弁が新しい生体弁に変わるので、手術直後から息苦しさなど全ての症状が消えます」

 現在、TAVIは世界中で10万人以上に行われている。体への負担が少ない治療法とはいえ、脳卒中や血管破裂、大量出血などの合併症のリスクはあり、いち早くTAVIが行われているヨーロッパでは、術後30日間の死亡率は5%。ただし、TAVIを受けなければ、前述の通り2年で50%が死亡する。

「TAVIは開発されてから10年ほどと長期成績が確立されていないので、現段階では大動脈弁置換術が適応できない患者さんが対象です。当院では、内科、外科、麻酔科、エコー科、リハビリ科、看護師、臨床工学技士、放射線技師などからなるチーム体制で、患者さんにベストな治療法を選択しています」

 全国25カ所の病院で行われている(2014年4月時点)。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    三浦大知に続き「いきものがかり」もチケット売れないと"告白"…有名アーティストでも厳しい現状

  2. 2

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  3. 3

    サザン桑田佳祐の食道がん闘病秘話と今も語り継がれる「いとしのユウコ」伝説

  4. 4

    松嶋菜々子の“黒歴史”が石橋貴明セクハラ発覚で発掘される不憫…「完全にもらい事故」の二次被害

  5. 5

    NiziU再始動の最大戦略は「ビジュ変」…大幅バージョンアップの“逆輸入”和製K-POPで韓国ブレークなるか?

  1. 6

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  2. 7

    下半身醜聞の川﨑春花に新展開! 突然の復帰発表に《メジャー予選会出場への打算》と痛烈パンチ

  3. 8

    モー娘。「裏アカ」内紛劇でアイドルビジネスの限界露呈か…デジタルネイティブ世代を管理する難しさ

  4. 9

    伸び悩む巨人若手の尻に火をつける“劇薬”の効能…秋広優人は「停滞」、浅野翔吾は「元気なし」

  5. 10

    小松菜奈&見上愛「区別がつかない説」についに終止符!2人の違いは鼻ピアスだった