AGA専門家に聞いた 本当に効く「薄毛治療」最前線
■効果実感まで最低でも1年
AGAだと判明すれば、ガイドラインに従った治療が行われる。治療の推奨度は、エビデンスや治療報告などによりA~Dと区別されている。
「A(強く勧められる)の治療は、内服薬『フィナステリド』と、外用薬『ミノキシジル』です。ただし、頭部全体の毛髪が均一に薄く減っているタイプには、フィナステリドの効果はそれほどではなく、ミノキシジルの方が適応があります。一方、前頭部と頭頂部の毛髪が極端に薄くなっている典型的なAGAにはフィナステリドが効く。ミノキシジルと併用すれば、より効果が高い」
効果が出てくるのは3カ月から半年くらいたってからだが、「効果があった」と本人が自覚できるまで、少なくとも1年はかかる。
5αリダクターゼⅡ型の影響を受けない後頭部の毛髪を毛根ごと採取し、薄毛部分に移植する「自毛植毛術」は、推奨度B(行うよう勧められる)だ。
「医療機関によってやり方や値段が違います」
人工毛の植毛手術もあったが、推奨度D(行わないよう勧められる)。医薬部外品や化粧品の育毛剤はC1(行うことを考慮してもよいが、十分な推奨がない)だ。