要介護1が半年で要支援2に 「筋出力リハビリ」の劇的効果
内閣府の発表によると、現在、要介護者の認定人数は600万人を超え、65歳以上の約18%を占める。高齢者の介護問題は誰にとっても大きな関心事だが、そんな中、注目を集めている要介護者向けのリハビリ方法がある。“筋出力リハビリ”だ。
筋出力リハビリとは、筋力を増やすのではなく、“今ある筋肉を最大限使えるようにする”というもの。高齢になっても寝たきりにならず、歩く、入浴するなど日常生活が送れるよう自前の筋肉の“出力”を高めることが目的だ。
筋出力リハビリの生みの親、整形外科医の宮田重樹医師が言う。
「多くの高齢者の筋肉は緊張がなく、フニャフニャ状態です。高齢者に必要なのは、硬くなった筋肉をほぐすストレッチや筋トレではなく、まずは使っていない筋肉を使えるようにすること。コレが最優先課題です。国の財政難で今後、要介護2以下は切り捨てられる可能性は非常に高いですから、寝たきり予防は急務です」
普段使っていない足や腹の筋肉を目覚めさせ、稼働状態にすれば転倒や寝たきり予防に大いに役立つという。