【変形性膝関節症】手術の主流は人工膝関節置換術
「変形性膝関節症は、症状の具合によって大きく『初期』『中期』『末期』に分けることができます。その手術の主流は『人工膝関節置換術』(TKA)です」
同病院による人工膝関節置換術は年間約175例、両膝同時に行うケースは54例に及ぶ。
「私は、40代から最高齢で88歳までの患者を手術していますが、片側の人工膝関節置換術の平均所要手術時間は1時間15分です。両膝同時の手術の場合は、片方終わって、すぐさまもう片方の手術を行うので、片側の2倍の2時間半で終了します」(斎藤准教授)
そもそも人工膝関節置換術とは、どのような手術なのか。
20世紀の整形外科分野で最も発展し、成功した手術といわれるが、要するに手術にコンピューター(「コンピューター支援システム」=CAS)を導入した手術方法だ。
術前に患部をCTで撮影し、コンピューター上に構築された3次元画像をもとに手術シミュレーションを行う。
このデータを用いて痛んでいる膝の骨を切り取った後、インプラント(素材はセラミックなど)を設置するという。