虚血性心疾患「心臓カテーテル」は治療後の出血に要注意

公開日: 更新日:

 この治療法で一命を取り留めた吉村さんだったが、治療後3日ほどして再び異変に襲われた。顔面が蒼白となり、目の前がぐるぐると回り始めたのだ。再び病院に戻り検査したところ、今度は「貧血」と告げられた。

「胃の中に大量の血がたまっているというのです。胃壁から出血していたらしい。そういえば退院後も血液が混じった黒い便が出ていました」(吉村さん)

 原因は「アスピリン」と「クロピドグレル」を使った抗血小板治療(DAPT)にあった。

「この2剤は血液をサラサラにする抗血小板薬で、PCI後に飲むと、ステントに血栓ができるのを6~7割減らせるそうです。PCIの効果を長続きさせるため一般的な治療といいますが、その分、胃や腸などの消化管からの出血リスクは高くなるそうです」(吉村さん)

 過去の研究では、PCI後に抗血小板薬を使わなかった治療を1とした場合、クロピドグレル単剤で1・1、アスピリン単剤で1・8、2剤を併用するDAPTで7・4倍も重度の消化管出血が表れたと報告している。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  2. 2

    清原果耶ついにスランプ脱出なるか? 坂口健太郎と“TBS火10”で再タッグ、「おかえりモネ」以来の共演に期待

  3. 3

    だから桑田真澄さんは伝説的な存在だった。PL学園の野球部員は授業中に寝るはずなのに…

  4. 4

    PL学園で僕が直面した壮絶すぎる「鉄の掟」…部屋では常に正座で笑顔も禁止、身も心も休まらず

  5. 5

    「ニュース7」畠山衣美アナに既婚者"略奪不倫"報道…NHKはなぜ不倫スキャンダルが多いのか

  1. 6

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 7

    フジ火9「人事の人見」は大ブーメラン?地上波単独初主演Travis Japan松田元太の“黒歴史”になる恐れ

  3. 8

    ドジャース大谷 今季中の投手復帰は「幻」の気配…ブルペン調整が遅々として進まない本当の理由

  4. 9

    打撃絶不調・坂本勇人を「魚雷バット」が救う? 恩師の巨人元打撃コーチが重症度、治療法を指摘

  5. 10

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した