栄養指導のプロが指摘 減量目的の食事で「かえって太る」
ほとんどの人は欲求を抑えきれず、過食に走ってしまう。それが「減量に失敗した」というストレスにつながり、次のダイエット願望を生む。
■大切なのはライフスタイルに合った食生活
「ダイエットから食事制限をして最終的にリバウンドする『ダイエット・サイクル』を招き、続けるほど心身ともに不健康になっていきます。また、まれに食べたい欲求を極限まで無視する人もいますが、それは拒食症という別の問題を生じさせます」(染原氏)
冒頭で幕内氏が「食べる量を減らさず、減量に触れず、和菓子を勧めた」のは、医師による減量のための食事指導で患者のストレスが高じ、精製した砂糖たっぷりの清涼飲料水を飲み過ぎるようになったことが体重増加につながっていると気付いたからだ。和菓子で清涼飲料水の飲み過ぎはなくなり、摂取カロリーが落ち、減量に至った。あくまでも体重は結果だ。
「質の高いライフスタイルに合った食生活を理解して身に付ければ自然と減量になる。リバウンドもありません」(幕内氏)
減量しか見えておらず、自分にとってベターの食生活は何かを意識することが抜け落ちていれば、本末転倒だ。