心機一転のはずが…転居で“引っ越し不調”はこうして防ぐ
■頭痛や腰痛、うつも…
引っ越し先で、咳、くしゃみ、鼻水などがひどい場合、まずは1週間くらい知人宅やホテルで過ごしてみて症状が治まれば、何らかのアレルギーが疑われる。検査を受けて原因を突き止め、適切な治療を受けた方がいい。部屋を掃除したり湿度を下げる対策は限界があるので、思い切って転居するのが有効だ。
引っ越しをきっかけに、頭痛、腰痛、肩凝り、倦怠感、いらいらする……といった不定愁訴や、うつ症状に見舞われる人もいる。
企業の嘱託産業医としてビジネスマンのメンタル相談に乗っている奥田弘美氏(精神科医)が言う。
「引っ越しは精神的にも身体的にも非常に大きなストレスがかかります。梱包や不要な物の処分、転居のための各手続き、関係先へのあいさつ回りなど、準備段階から非日常な状況が続き、新居に移ってからも荷ほどきや手続きが待っていて、準備のとき以上にハードです。夜の作業で睡眠不足が続いているケースも多い。しかし、たまっている疲労が新生活への期待感で隠されてしまい、自覚できていない人がほとんどです。そうした心と体の疲労がうつの大きな原因になるのです」