入院計画書「クリニカルパス」のメリットとデメリット
最近の短くなっている入院生活のスケジュールについてのお話です。
会社員のPさん(53歳・女性)は食道に早期がんが発見され、外科手術で食道の一部を切らずに内視鏡治療でがんを切除できるということで入院することになりました。
入院にあたって説明されたのが、「クリニカルパス」という入院中の計画書でした。この表には月曜日入院、翌日内視鏡治療、翌週火曜日退院となっていました。そして入院中に行われる検査、治療などのスケジュールが記載されていました。
Pさんは入院してこのスケジュール通りに生活することになります。
これを見たPさんは「退院後の予定を立てやすい」と、とても喜んでいました。
クリニカルパスとは、このように入院中のスケジュールがすべて記載されたものですが、各治療法別に病院内でそれぞれ統一されています。担当医あるいは患者によって一人一人計画書を作るのではなく、標準化、統一されたものなのです。
スケジュールを統一することによって、たとえば「ある患者ではある検査が抜けていた」といったことはなくなります。看護の計画も立てやすくなり、安全面も向上する、入院期間も短くできるという点もメリットといわれています。