子供の発達障害で知るべき「感覚過敏と栄養不足」への対策
もうひとつ重要なことは栄養不足を防ぐこと。発達障害の子供たちは感覚過敏ゆえに偏食となり、栄養不足になりがち。それを正すことが、将来の自信につながる。
「こういう子供たちは、噛んだ時の嫌な感覚や喉に張り付いて吐いた記憶、見た目が怖いといった理由から食べられないものが多くなる。キノコ、ナス、臭いの強いニンニクや果物が代表です。ただ、給食を嫌々食べているうちに偏食が直った子供も多い。嫌がる食材を避けるのではなく、別の食材と混ぜるなど工夫して楽しく食べさせましょう」
それでも不足しがちな栄養素を補うために、サプリメントを使うのもいい。
「ASDの人は糖質を好み野菜やタンパク質が不足しがちで、脳の神経伝達物質の材料となるアミノ酸が足りません。アミノ酸は19種類のうち10種類は食品から摂取しなければなりません。一日に必要なアミノ酸やミネラル、ビタミンが入ったマルチビタミンやマルチミネラルがお薦めです」
また、発達障害の人は腸内細菌のバランスが悪く、栄養摂取の働きが低下しがちで、神経伝達物質のセロトニンを合成するトリプトファンを腸から脳に送り込みにくい。
「そのため乳酸菌と食物繊維で腸内環境を整えることも重要です」