管理栄養士が推奨 「午後4時に間食」の肥満予防効果とは
「血糖値が急上昇すると、それを下げるために膵臓からインスリンが大量に分泌され、血糖値が急激に下がる。血糖値の急上昇・急降下を『血糖スパイク』といい、さまざまな弊害を招きます」
まず、インスリンは使いきれなかった糖を脂肪に変えて蓄えるため、太りやすくなる。
次に、食後の高血糖は、心臓血管系の病気のリスクを高める動脈硬化を進行させる。複数の研究結果があり、例えば、糖尿病予備群を2群に分け、一方に食後高血糖改善薬、もう一方にプラセボ(偽薬)を処方した研究では、高血糖改善薬群はプラセボ群に対し、心臓血管系の病気の発症が約半分になった。
空腹時血糖、食後血糖の死亡率を調べた研究では、空腹時血糖が高くなっても死亡率は変化しないが、食後血糖が高くなると、空腹時・食後血糖が正常な人に対して死亡率が2倍に高くなることも分かっている。
さらに日常的には、疲労感、集中力の低下、眠気などを引き起こす。
「血糖スパイクの問題とは別に、1日3食または2食の生活は栄養不足の問題もあります。バランスの取れた食事を毎回していればいいですが、外食中心であれば、タンパク質、ビタミン、ミネラルが圧倒的に不足。高齢者では、低栄養によるサルコペニア、フレイルにもつながります」