認知症と診断されたら肝臓の検査を…肝性脳症の疑いあり
一昨年には、肝性脳症によく効く薬が認可され、打つ手が早ければ症状が消え、再発もしにくくなった。
だからこそ、重要なのは「認知症と診断され、肝性脳症が見逃されている」ケースを回避することだ。認知症を疑う症状が見られた場合、もし、肝機能の検査を長い間していないようなら、血液検査などで確認すべき。
「肝硬変のほかの症状についても、治療可能になっているものは多い。黄疸にはまだ治療薬はないですが、それ以外の腹水、出血傾向、感染症には、よく効く治療薬がある。肝硬変そのものの治療もかなり進んでおり、10年単位で寿命が延びる人もいる。加えて、新薬が毎年のように登場しているので、決して諦めないで治療を受けてほしい」
なお、肝臓病は病態によってさまざまな医療費助成制度がある。肝臓専門医がいる医療機関の専門窓口や、住んでいる自治体の障害福祉担当窓口に相談するといい。