ダウンJKや羽毛布団で乾いた咳が…アレルギー性肺炎を疑う
「そもそも過敏性肺炎は間質性肺炎のひとつであり、発症すると空気の取り入れと放出を担う気管支や、血液中に酸素を送り込み二酸化炭素を排出する肺胞などが広域に、しかも同時に炎症を起こします。肺の間質とは肺胞隔壁や血管やリンパ管などのことで、そこが炎症で腫れたりむくんだりすると、肺の収縮力や酸素吸収力が弱くなります。その結果、酸欠状態になりやすく、階段を上ったり、運動したりすると息切れするようになるのです。放っておくと肺胞が徐々に線維化して機能を失い、血液での酸素と二酸化炭素の交換ができなくなる。命を失うことさえあります」
基本的に過敏性肺炎は増悪と寛解を繰り返しながら病状がゆっくり進む。ところが、その途中にインフルエンザなどのウイルス感染や細菌感染を起こすと急激に病状が悪化し、重篤な状態に陥ることがある。それだけに、一刻でも早く診断・治療することが大切だ。
「ところが過敏性肺炎は風邪と症状が似ているため、最初から疑ってかからないと分かりづらいといわれています。症状は風邪と同じで、くしゃみや咳、発熱です。風邪などの感染症の咳と違って痰が絡まない、乾いた咳が出ることだとされています。また、過敏性肺炎を胸部エックス線や胸部CT画像で見ると、感染症の肺炎と違って、すりガラス様陰影と呼ばれる特徴のある画像が見られます」