確実ながん予防 ピロリ菌検査・除菌メリットとデメリット

公開日: 更新日:

 中学生からのピロリ菌検査・除菌治療を取り入れる自治体が増える一方で、小児科医の中には慎重な姿勢を示す人が多い。安全性の問題や海外のガイドラインでは推奨していないことが理由だ。

 内山院長は、中学生のピロリ菌検査や除菌治療に対して賛成の立場。胃がんには分化型と、進行が速く悪性度が高い未分化型があり、若い人の胃がんは未分化型が多い。そして、どちらの型でも9割にピロリ菌感染が研究で確認されている。

「小児のうちに除菌治療を受けると、胃がんのリスクが下がるというエビデンスはありませんが、数は少ないものの17歳から胃がん発症の報告がある。悪性度も高いことを考えると、大きなリスク要因であるピロリ菌を17歳より前に除菌することは、非常に有益です」

 17歳より前の胃がん発症の報告はない。つまり、17歳より前なら、胃カメラで胃がんの有無をチェックしなくてもピロリ菌検査がOKだ(成人は保険適用の場合、胃カメラが必須)。義務教育である中学生の間なら自治体が介入できるので、受診率を上げられるメリットもある。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に