【鼻】耳鼻咽喉科医が伝授 正しい鼻のかみ方4つのポイント
■病院での治療が必要な鼻血
鼻を強くかんだり、鼻をいじったりして起こる「鼻血の対処」の仕方も知っていそうで間違いやすい。その代表的なものが「首の後ろを叩く」や「鼻の付け根の硬い部分を押さえる」といった鼻血の止め方。都市伝説のようなもので、無意味で医学的には何の根拠もないことを知っておこう。
鼻血の9割方は、鼻穴から1センチほど奥の左右の穴を隔てている鼻中隔の前部が出血部位。ここは「キーゼルバッハ部位」と呼ばれ、粘膜が非常に薄く毛細血管が集中しているので、ちょっとした刺激でも出血しやすいのだ。
鼻血が出たら横になって寝てはいけない。鼻が心臓より低くなると余計に出血するからだ。とりあえず椅子に楽な姿勢で座り、鼻穴に丸めたティッシュを詰め顔はやや下向きにする。
鼻血が喉に流れ込んできた場合は、飲み込むと気持ち悪くなったり、嘔吐したりするので、口から吐き出そう。ここからが止血のポイントだ。
「止血の基本は、出血している場所を押さえて止める圧迫止血法です。ですから出血している側の小鼻(膨らんでいる部分)を強く押さえます。15~30分押さえていれば大抵は止まります。しかし、止まっても詰めた物は血が滴るほどでなければ、取り換えないでください。換えると余計に傷が広がり、再び出血するので、半日以上は詰めたままにしておいてください」(大河原院長)