【胃】食後に不具合 ダンピング症候群には早期と後期がある
後期ダンピング症候群の主な症状は低血糖のため起こる「脱力感」「倦怠感」「頭痛」「眠気」など。ひどくなると「冷や汗」が出たり、「目まい」がしたりして、中には「失神する」人もいる。
食物が急速に腸に入ると、糖分が急速に吸収され血糖値も急上昇する。血糖が急上昇すると、膵臓は慌てて血糖を処理するインスリンを多量に分泌する。インスリンには糖をエネルギーに変えたり、余った糖をグリコーゲンに変換して肝臓や筋肉に蓄える働きがある。インスリンによって高血糖状態はすぐに正常に戻るが、今度は過剰に分泌されたインスリンが残ってしまい、逆に血糖が下がり過ぎて低血糖を起こしてしまう。そのピークが、食事をしてから2~3時間後というわけだ。
「ダンピング症候群が起きたら、頭を高くして(逆流を防ぐ)、横になって症状が治まるまで休みましょう。後期ダンピング症候群に対しては、甘いものを取ることで回復が早まります。外出時は、アメや甘いジュースを携帯するといいでしょう」
胃切除後の食事は慣れるまで、どういうものをどれくらい食べたらダンピング症候群の症状が出るのか、メモなどを取って自分なりに研究することも大切になる。