血糖コントロールは冬に悪くなる 春はリカバリーに注力を
次に、クリスマス、忘年会、正月、新年会など暴飲暴食に陥りがちな行事が続くことも大きい。食べる量が増える上に、宴会料理は塩分、糖分、脂肪分も過剰になりがち。
おせち料理も、保存を良くするため、料理をしない人ならびっくりするくらいの砂糖が使われています。
好きなだけ食べて飲んで寝正月……となれば、血糖値が上がって当然です。もちろん、血圧、脂質も上がります。
さらに、甘い果物も問題です。最近のミカンやリンゴなどの果物は、品質改良で非常に糖度が高い。インターネットで産地から簡単に、比較的安価で取り寄せることもできるようになった。
患者さんの中には「ケーキやお菓子と違って、果物はビタミンが取れるから」と、“体にいいもの”と思って1日に2個も3個も食べている人もいましたが、それは明らかに食べ過ぎで、血糖値を上昇させます。
冬に高くなった血糖値に何ら対策を講じないでいれば、次の冬にもまた血糖値が高くなります。「負の遺産」が増えていくわけです。だから、春に「リカバリーしましょう」と患者さんにお話しするのです。なお、血糖値だけに言及していますが、冬に高くなるのは血圧、脂質も同様です。したがって、血圧、脂質も、春のリカバリーが必要です。