豆乳は効果なかったが…心筋梗塞の予防には「豆腐」がいい?
豆腐や豆乳などといった大豆製品は、世界的にヘルシーな食品として注目を集めています。
大豆には植物由来の良質なタンパク質が多く含まれ、多価不飽和脂肪酸という健康に良い油も豊富です。特に菜食主義の食事をしている人では、大豆製品はもってこいのタンパク源なのです。
そしてもうひとつ大豆に含まれる健康成分として知られているのが、イソフラボンというポリフェノールです。
イソフラボンには女性ホルモン様作用があり、それがコレステロール降下作用や心筋梗塞や脳卒中の予防、骨粗しょう症の予防などに結び付いていると報告されています。このため、アメリカの政府機関は、1999年に「大豆は心臓に良い」という健康表示を許可しています。しかし、その後の研究では大豆の健康効果はまちまちとなっていて、2017年には健康表示の取り消しが検討される事態となっているのです。大豆は心臓に良いというのは本当なのでしょうか?
今年の心臓病の専門誌にそれについての最新の研究結果が報告されました。アメリカの大規模な疫学データを解析したところ、大豆製品のうち豆腐は、心筋梗塞などの心臓病のリスクを、最大で18%低下させる効果がありました。一方で同じ大豆製品でも豆乳では、そうした予防効果は認められませんでした。
大豆製品の種類によっても、その心臓への効果には違いがあるのかもしれません。