新型コロナの「本当の致死率」はかなり低いのではないか?
感染の爆心地といわれるニューヨーク市に限れば、感染率は21%。人口840万人に当てはめれば180万人近くが感染したことになる。
一方、同市の22日までの死者は1万1267人。致死率は0・63%だ。医療崩壊下でも、致死率は高くなかったのだ。
日本はどうか。実は21日に慶応義塾大学病院が発表した「新型コロナウイルス感染症に関する当院の状況について」と題した発表のなかに、重要な文言が書かれている。
4月13日から4月19日の期間に行われた術前および入院前PCR検査において、新型コロナウイルス感染症以外の治療を目的とした無症状の患者さんのうち5・97%の陽性者(4人/67人中)が確認された。
PCR検査は、検査時点で体内にコロナウイルスがいるかどうかを判定するのには適しているが、過去に感染したかどうかは分からない。それでも陽性率が約6%もあった。抗体検査をしていたら、陽性率が10%を超えていただろう。
対象者が少数だから断言はできないが、ニューヨークの件と考えあわせると、都内ではすでに10人に1人(1400万人のうち140万人)が新型コロナに感染したと考えたとしても驚くにはあたらない。ところが発表されている東京都の感染者は、23日時点で3572人だ。いまの検査体制では、氷山の一角どころか、ほとんど何も見えていないのに等しいのではないか。