著者のコラム一覧
坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

肥満はコロナ重症化の危険因子 フランスの研究者が発表

公開日: 更新日:

 また、同氏はフランスの成人のうち肥満が占める率と、コロナによる重症患者の肥満の率も比較しました。成人における肥満は15%(14年時点)で、コロナで入院した患者の肥満の割合は25%。

 年齢や性で標準化して解析すると、コロナで入院した患者の肥満の割合が、フランス成人人口の1・35倍と高かったのです。同氏は、今回の研究には限界があることと、今後さらなる縦断的研究が必要と述べています。

■ICU管理になるリスクも高い

 ところでなぜ、肥満はコロナ重症化の危険因子になるのでしょうか?

 それは、肥満がさまざまな悪循環を起こすことと関係しています。

 肥満が進むと、体内にある脂肪を蓄積する貯蔵庫「白色脂肪細胞」の体積が大きくなり、数が増えます。すると、生きていく上で必要不可欠なホルモンの分泌量が変化します。具体的には、血液中からブドウ糖を取り込んだり傷ついた血管を修復する「アディポネクチン」、血液中からのブドウ糖の取り込みを抑制する「TNF―α」や「レジスチン」、血管収縮作用のある「アンジオテンシノーゲン」、食欲抑制などの作用がある「レプチン」、止血作用のある「PAI―1」など。あるホルモンは分泌量が増え、あるホルモンは分泌量が減るのです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」