日頃から「血栓」をつくらないためにはどうすればいいのか
だからこそ、高血圧症などの生活習慣病や動脈硬化による心血管病を有する人は、血栓ができやすい新型コロナウイルス感染症にはとりわけ注意が必要だ。とはいえ、感染を完璧に防ぐのは難しい。普段から血栓ができにくい体にするにはどうすればいいのか?
「デスクワークの多い人は1時間に1度は立ち上がって数分でも歩き回るか、足のブラブラ運動をすることです。さらに2時間に1度は席を離れて軽く体を動かしましょう。全身の筋肉が動かないと血流が滞り、代謝も行われないために血栓ができやすいからです」
心臓に血液を戻す静脈には、皮膚に近いところにある「表在静脈」と、深いところにある「深部静脈」がある。下肢の深部静脈で血液が固まり(凝固)血栓ができることを「深部静脈血栓症」(DVT)といい、その血栓が心臓に飛んでいって肺動脈に詰まる病気を「肺血栓塞栓症」(PE=エコノミークラス症候群)という。座り続ける人はDVTやPEが多く、新型コロナウイルス感染症でもPEになる人が少なくない。
食事も大切だ。血栓リスクを抑える効果が期待できる食材もある。