食物アレルギーは治るのか…食べ続けたらどうなる?
食物アレルギーは体の免疫システムによって発生します。血液中にIgE抗体がつくられることで、目や鼻、皮膚の血管が広がって粘膜がむくみ、かゆみやじんましん、場合によっては下痢や嘔吐などの症状が起こります。
IgE抗体は、アトピー性皮膚炎などアレルギーを起こしやすい体質を持った人の体内に、食物タンパクの一部(食物アレルゲン)が入ることにより産生されます。通常2時間以内に反応が起きますが、即時型の場合は30分以内に症状が出現します。食事後の運動がきっかけでアレルギーを誘発させる「食物依存性運動誘発性アナフィラキシー」を起こすケースもありますから、注意が必要です。
食物アレルギーの原因となる食品は、パッケージに掲載が義務づけられた「特定原材料表示」が参考になります。卵、乳、小麦、エビ、カニ、落花生、そばの7品目は比較的アレルギーが出やすく、とくにそばと落花生は摂取量に関係なく命に関わるような重篤な症状が出る場合があります。
もちろん、当日の体調や年齢によっても症状が異なりますし、たとえば大豆製品は子供の頃にアトピーが出たのに大人になったら食べられるようになった人も少なくありません。食物アレルギーを疑う症状が出たら、皮膚科やアレルギー科で採血やパッチテストなどでアレルギー検査をして原因物質を特定しておきましょう。