「コロナ感染対策」の勘違いを改めて見直す 変異株も続々出現

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■空間噴射で効果のある濃度は人体に影響

 空間に噴霧するタイプの消毒も疑問が多いという。

「CDCは『消毒剤の空間噴霧は、空気や環境表面の除染方法としては不十分』としています。1年ほど前には、オゾンによるウイルス対策が話題になりましたが、大きな効果は期待できません。オゾンが殺菌作用に優れているのはたしかですが、ウイルスを不活化させるには人間が死亡するくらいの高濃度にする必要があります。人体に影響を与えない微量のオゾンを発生させる機器では、ウイルスを死滅させることはできないのです。ですから、店舗や家庭に一般的なオゾン発生器を設置しても安心はできません。また、二酸化塩素分子や次亜塩素酸水などの成分で空気中のウイルスを除去する置き型タイプの商品も、閉鎖した狭い空間で長時間使用しなければ効果は望めません。換気しているうえに人間がいる生活環境では期待できないと考えた方がいいでしょう」

 ほかにも、手袋を装着して商品の受け渡しやレジ打ちをしていても手袋が汚染されていたらまったく意味がない。会計の際に金銭をトレーに置いてやりとりする行為は、本来は店員と客の距離を保って飛沫感染を防ぐ目的で行われるものだが、最近は距離は無視され、手と手が触れないようにするために行われている印象だ。もちろん、それでは感染対策にならない。

 せっかく感染対策をするのなら、あらためて何を目的に行うのかを見直し、正しい方法を実践したい。

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