高血圧の薬 あなたに合ったものが適切に処方されていますか
それで効果が不十分であれば、2剤、3剤と薬を組み合わせていきます。「ACE阻害薬と利尿薬」「ARBとカルシウム拮抗薬」「利尿薬とカルシウム拮抗薬」「ACE阻害薬と利尿薬とカルシウム拮抗薬」といったようにです。
ところが、どの薬にどの薬を組み合わせるかについては、特に根拠なく行われているケースが少なくありません。
これが問題。というのも、高血圧には血管が収縮するタイプと、血液が増加するタイプがあり、どちらに属するかで合う作用機序の薬が違うから。自分の高血圧のタイプに合致していない薬が処方されていれば、きちんと薬を服用していても、血圧が十分に下がらない可能性があります。
冒頭の患者さんの奥さんの場合、主治医が高血圧の専門医だそうで、主治医からは「血液検査で高血圧に関係するホルモンの数値を見ると、血液増加タイプ。これには利尿薬がよく効くんですよ」と説明があったとのこと。血圧は目標数値をずっと維持しており、おまけに血糖値は基準値範囲内なので、「糖尿病については心配せず、薬を飲み続けると、カミサンが申しておりました」と報告がありました。