コロナ死亡数はどうやって決まるのか? 医療情報学教授が特別寄稿
■日本での2020年の確定数は3466人
日本では、コロナが死亡に関与したと考えられる場合(具体的にはPCR検査でコロナ陽性が確認された場合)、それが主たる死因であるかどうかにかかわらず、コロナ死として届け出ることになっている。簡単に言えば、PCR検査で陽性だったら全員コロナ死だ。かなり乱暴だが、厚生労働省としては、これはあくまでも概数であって、あとで死亡診断書をもとに死因を確定するとしている。現時点で確定しているのは2020年の数字である。ところが人口動態調査(2020年)によれば、コロナ死の概数も確定数も3466人となっている。本当に死亡診断書を精査したのだろうか。
ちなみに私は以前、ある年のあるがんの死亡数が、例年の10倍以上になっていることを見つけ、厚生労働省に「間違いではないか」と問い合わせたことがあった。
しかし厚生労働省の担当者は、「それは確定値であるから、いまさら確認も修正もしない。その数字をそのまま使うか、使わないかはそちらの自由」と言われ、まったく取り合ってもらえなかった。