「胃がん」になりやすい血液型は? 実は密接な関係がある
しかし世界的には、今世紀に入ってから状況が大きく変わっています。ヨーロッパを中心に、がん登録データベースなど医療データベースが充実してきたおかげで、コンピューターで簡単に血液型とがんの関係が割り出せるようになってきたのです。
その代表が2010年に発表された、スウェーデンとデンマークの合同調査です。両国の献血者データベース(血液型が分かる)とがん患者データベース(胃がんにかかった人が分かる)をマッチングさせたところ、A型はO型と比べて1.2倍、胃がんになるリスクが高いことが分かったのです。ちなみにデータ解析の対象になった人数は100万人を超えていたため、この結果には誰からも異議が出ませんでした。
その後、世界中で同様の研究が行われ、現在ではO型の胃がんリスクを1とすると、A型1.2、AB型1.2、B型1.0で、ほぼコンセンサスが得られています。つまりA型とAB型が胃がんにややかかりやすく、O型とB型は相対的にややかかりにくいというわけです。