強いストレスが急激にがんを進行させたのではないか
■楽観的な人は進行が遅いとの報告も
がんと診断された初期の段階から心理的なサポートを受けた場合、再発のリスクや死亡率が減少したという報告があります。また、肺がんで緩和的な心のケアを受けた場合は、そのようなケアを受けなかった場合よりも生存率が良くなったという研究データもあります。悲観的な人よりも、楽観的な明るい性格の人のほうが、がんの進行が遅いという説もあります。
がんの原因に、ストレスを挙げる方がいますが、ストレスががんを発生させるかどうかは分かりません。がんの発生の多くは遺伝子異常が突然起こってしまうことによります。平均寿命が延び、高齢になって免疫能が下がり、がんになる人は増えています。長く生きていれば2人に1人ががんになる時代です。
がんの1次予防に関わる要因としては、食生活、身体活動、喫煙・受動喫煙、生活習慣、がんにつながる感染症などが挙げられ、これらの予防対策でがんの約30%は減らせると考えられています。また、がんの2次予防には、早期発見、検診が重要とされています。