サウナで心臓も「ととのう」? 運動できる施設が大人気
サウナがこれまでにないほど流行しています。若い人が運動をするように行うサウナは、高温の風を浴びたり、その直後に水風呂に入ったりと、かなり体に強い負荷を与えるもので、中高年の方の健康維持には、あまりお勧めできる方法ではありません。ただ、無理なく短時間、温めた蒸気の中に身を置く入浴法としてのサウナは、健康増進の効果があり、通常の浴槽に入る入浴法より、むしろ安全性も高いことが知られています。
サウナの発祥とされるフィンランドでは、比較的低温で安全性の高いサウナ習慣の健康効果が、科学的に研究されています。その成果のひとつとして今年の生理学の専門誌に、運動とサウナの健康効果を研究した論文が掲載されています。
普段あまり運動をせず、高血圧などの健康リスクのある中年の一般住民を対象として、何もしない場合と、運動だけの場合、運動とその後のサウナを組み合わせた場合に分けて、その習慣を2カ月間継続しました。
その結果、運動のみでも体脂肪は減り、心肺機能は改善しましたが、そこにサウナを組み合わせると心肺機能の改善はより大きくなり、血圧やコレステロールの低下も認められたのです。
このように、運動とサウナを組み合わせることは、心臓の健康にとっても非常に高い効果があるようです。
中高年向けのサウナが、これからは健康維持のトレンドになるかもしれません。