首の激痛がつらい…ドクターショッピングの末に来院した85歳女性
40代でアトピー性皮膚炎と関節リウマチを発症した房子さん(仮名)。現在85歳ですから、病歴はかれこれ40年以上になります。アトピー性皮膚炎も膠原(こうげん)病も、さまざまな種類の薬が登場したのは近年になってから。房子さんが治療を開始した40年以上前は薬の選択肢はごく限られており、しかもその時代は長く続きました。
房子さんの話では、ステロイドや免疫抑制剤の使用経験があり、いずれも使い始めの頃は効果があったそうですが、次第に効かなくなってきたとのこと。使い方が適切でなかったのか、薬に対する耐性が出現したのか。薬というのは長年使っていると体の中で耐性が働くようになり、効きづらくなることは少なからずあります。そもそも、ステロイドの内服薬(飲み薬)は、副作用の観点から、長期的に使うものではありません。
7年前、房子さんが初めて来院されたとき、アトピー性皮膚炎はかなり悪化。皮膚は腫れて膿(うみ)が出ていましたし、首の激痛が我慢できない状態でした。
首の痛みというのは頚椎部分の関節リウマチの悪化によるものです。背中も丸くなってしまっていました。