注射で交感神経の緊張を緩和しアトピー性皮膚炎のかゆみを軽減
私の元には、いろんな病院で診てもらったけれども治らない・改善しないといった患者さんが大勢いらっしゃいます。医者からサジを投げられた方も少なくありません。
その中のひとり、ある女性の患者さんのお話を紹介しましょう。
40代前半のAさんは幼少期からアトピー性皮膚炎に悩まされ、いろいろな病院を転々としましたが、思うように改善せず、ステロイドに加え、免疫抑制剤の塗り薬を使ったりもしていました。
重度のアトピー性皮膚炎は、炎症が体内で発生しているわけですから、激しいかゆみを伴い、その結果、皮膚が象のように乾燥して硬くてシワシワになってしまいます。色も紫色になり、外見の問題からも精神的な苦痛を伴う疾患です。Aさんは若い頃からつらい思いをされていました。
15年前、この症状をなんとかできないかと、調べあげた末に私のクリニックに来られました。当時、Aさんのアレルギーの指標であるIgEは「16863」というものすごく高い値を示していました。
正常値は170以下ですので、この数字がいかに高いものなのかおわかりになるでしょう。