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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

皮膚がんの病院選びは形成外科の実力も重要 ドイツ代表GKノイアーは3度手術

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 基底細胞がんは高齢者に多く、顔のうち特に鼻やまぶた、口の周りなどが好発部位。一般に痛みはなく、黒い盛り上がりや光沢あるシミができて少しずつ大きくなったら要注意。顔のわずかな変化を見逃さないことが早期発見のカギです。大きさの変化が分かるように携帯で写真を撮っておくとよいでしょう。

 手術では、病変のフチから3~5ミリ広めに切除します。しっかり切除しないと、再発したり、骨や筋肉に浸潤する恐れがあるためです。

 そのため皮膚がんの手術では、皮膚科医ではなく、形成外科医が執刀することが多く、見た目はもちろん、口の開閉などを損なわないように再建手術が行われます。大空さんがきれいに回復されたのも、このようなことがあるでしょう。病院を選ぶときは、形成外科の実力とセットで選ぶことをお勧めします。

 一方、メラノーマは転移しやすく、発見が遅れると厄介です。早期発見が欠かせません。

 皮膚の中には、紫外線からDNAの損傷を守る働きをする色素メラニンがあります。白人は、この防御作用が弱いことがメラノーマを助長する要因とされますが、日本人のメラノーマは3割が足裏です。日本では、紫外線が関係するメラノーマは欧米ほどではありません。

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