著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

迷ったときは「コイン投げ」 幸福度が向上しやすくなる

公開日: 更新日:

 ユーザーは決めかねている内容を書き込み、その後、画面上でコインを投げる。表が出たら「実行」、裏が出たら「実行しない」というメッセージが出る、という具合です。

 レヴィットは1年かけて4000人の悩みを収集し、その後、サイトを利用したユーザーに対して「コイン投げによって人生がどう変化したか」を追跡調査しました。

 ちなみに、書き込まれた悩みとしてもっとも多かった内容は「今の仕事をやめるべきかどうか」、次に「離婚すべきかどうか」といったハードなもの。人生の大きな決断だけに、コインに委ねていいのか疑問がわくところですが、それだけ自分一人では決断できない──人間は悩める生き物なのでしょう。

 その結果、ユーザーの63%がコイン投げの結果に従っていたことが判明したといい、驚くべきは、コインによる判断が表であろうが裏であろうが、悩みの解決に向かって何かしら行動をした人のほうが、半年後の幸福度が高いこともわかった点です。

 人間は、行動と気持ちが矛盾する「認知的不協和」が生じると、なんとか一貫性を保とうとします。自分での決断に迷いが生じるのは、選択した判断が納得いかないものになることが怖いからです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  2. 2

    小泉進次郎氏「コメ大臣」就任で露呈…妻・滝川クリステルの致命的な“同性ウケ”の悪さ

  3. 3

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  4. 4

    永野芽郁は映画「かくかくしかじか」に続きNHK大河「豊臣兄弟!」に強行出演へ

  5. 5

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  1. 6

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  2. 7

    関西の無名大学が快進撃! 10年で「定員390人→1400人超」と規模拡大のワケ

  3. 8

    相撲は横綱だけにあらず…次期大関はアラサー三役陣「霧・栄・若」か、若手有望株「青・桜」か?

  4. 9

    「進次郎構文」コメ担当大臣就任で早くも炸裂…農水省職員「君は改革派? 保守派?」と聞かれ困惑

  5. 10

    “虫の王国”夢洲の生態系を大阪万博が破壊した…蚊に似たユスリカ大量発生の理由