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堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

「お酒を飲むと人格が変わる」は間違っている はたから見れば変化なし

公開日: 更新日:

「○○さんってお酒を飲むと人格が変わるよね」「△△さんはお酒を飲むと笑い上戸になる」などなど、お酒は人の性格を変えてしまう飲み物かもしれません。たしかに、「酒乱」という言葉もあるくらいですから、酒は飲んでも、のまれるな──飲みすぎには注意が必要でしょう。

 しかし、お酒によって人が変わるというのは、誰にでも当てはまることではありません。米ミズーリ大学のウィノグラードらが行った研究(2017年)によれば、お酒を飲んでも人間の性格はさほど変わらず、唯一変化があるのは「外向性」のみだとされています。

 この実験は、156人の男女を対象に、お酒を飲んでいないシラフの状態と、お酒(ウオッカのソーダ割り)を飲んだ状態とを比較する形で行われました。

 事前に、「自分はどんな性格で、お酒を飲むとどのように変わるのか?」というアンケートを実施し、その後、実際にお酒を飲んでもらったそうです。

 なお、アンケートは「ビッグファイブ」と呼ばれる有名な性格特性モデルをもとに作成されており、具体的には、「神経症傾向」「外向性」「協調性」「経験・知性への開放性」「誠実さ」がわかるようになっていました。個人の性格は、これら5つの因子によって構成されているとされています。

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