スポーツ好きは注目 「ケトン体」接種でパフォーマンスが上がる
「動物実験では皮下注射でしたが、経口でも同じ効果が得られると考えています。現状では、ケトン体単体のパウダーで飲みやすいタイプがないため、ヒトを対象にした研究は行えていません」
ケトン体が豊富に含まれる食材は、ほぼない。しかし、ケトン体を増やす食事法はある。
「簡単に言うと、良質な脂質、タンパク質を増やし、糖質を控える。糖質の代わりに脂質が燃焼し、ケトン体ができ、エネルギーになります」
ただし、基礎疾患や使用している薬剤がある人は医師に相談してから。
■筋肉に必要なATP
筋肉を動かす上で欠かせないのが、ATP(アデノシン三リン酸)だ。
これが分解される過程で生じるエネルギーを利用し、筋収縮が行われる。
しかしATPはわずかしか筋肉内に貯蔵されておらず、ATPの再合成や産生なしには運動を続けられない。そのATPの再合成・産生の経路は大きく3つ。「ATP-CP系」「解糖系」「有酸素系」だ。