パートナーが発達障害の人「カサンドラ症候群」要注意 不眠や食欲低下を招き、うつリスク増

公開日: 更新日:

 心理的ストレスが重なると、交感神経が過度に働いて食欲低下や不眠につながり、うつ病を発症させるリスクが高まる。

 カサンドラ症候群を発症する人は、パートナーがASDだと分からずに日常でのやりとりに違和感があっても我慢して生活しているケースが多いという。

「たとえば、ASDの人はお金に執着する傾向があり、生活費の支出を1円単位で把握したがります。隣町のスーパーの方が1円安いからそこで買うよう妻に指示しますが、移動時間を考えるとかえって効率が悪い。ですが、ASDの人はこだわりの強さのほか、自分と異なった考えを言われるとパニックに陥るので感情的な会話が難しい。そうしたストレスを抱えたまま生活を続けているとカサンドラ症候群を発症する危険があります」

 また、妻が自身のカサンドラ症候群を自覚するのは出産後が多いという。一般的に、子供が生まれると夫は家族中心の生活に変わるケースが多い。しかし、ASDの夫はこだわりの強さから出産後も独身時代と同じルーティンで生活する。そのため、たとえば妻が「子供が熱を出して大変だ」と伝えても、夫がルーティンを崩されるのが苦手なASDの場合、自分の用事を優先して妻の言葉を無視し、家に帰らない日もしばしばあるという。こうした生活が続いて妻がカサンドラ症候群を発症してしまうのだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    フジテレビ「第三者委員会報告」に中居正広氏は戦々恐々か…相手女性との“同意の有無”は?

  3. 3

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  4. 4

    兵庫県・斎藤元彦知事を追い詰めるTBS「報道特集」本気ジャーナリズムの真骨頂

  5. 5

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  1. 6

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 7

    冬ドラマを彩った女優たち…広瀬すず「別格の美しさ」、吉岡里帆「ほほ笑みの女優」、小芝風花「ジャポニズム女優」

  3. 8

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 9

    やなせたかし氏が「アンパンマン」で残した“遺産400億円”の行方

  5. 10

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」