永田宏
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永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

【検尿】健診の定番だが何を見ているのか…2項目の危険域とは

公開日: 更新日:

 前回、前々回は尿酸の話をしました。その連想で、今回は「尿検査(検尿)」について、少し見てみましょう。といっても、尿で尿酸を測るわけではありません。検尿で見ているのは、尿糖と尿タンパクの2項目です。職場によっては、尿潜血も入っています。

 朝、自宅で紙コップに尿を入れ、プラスチックの醤油入れのような容器に吸い取ります。これにリトマス試験紙とよく似た「尿試験紙」の先を浸して、色の変化を観察するのです(尿定性検査)。すぐに変色しますから、あとは色見本と見比べながら、あるいは機械で読み取って、-、+-、1+、2+、3+の5段階で判定します(4+までの6段階というものもあります)。-と+-は「ほとんど検出されない」、1+は「少し多め」、2+と3+は「多い」です。言うまでもなく、3+(4+)がいちばん“ヤバい”ことになります。

 尿糖は、腎臓で回収し切れなかった血糖のことです。健康な人は、血糖の大半が腎臓で再吸収されるため、尿に糖はほとんど出てきません。しかし糖尿病血糖値が高いと、糖を回収しきれず、尿糖となって排泄されるのです。

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