古谷彰子
著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

【サツマイモ】1カ月半摂取で2型糖尿病が改善するとの研究も ビタミンCはリンゴの5倍

公開日: 更新日:

 サツマイモはやせた土地でも育つため、飢饉(ききん)の際に多くの人々を救う食糧として重要な役割を果たした野菜です。熱帯アメリカ原産で、江戸時代に南九州に伝わり、そこから日本で栽培が始まったそう。九州の薩摩地域に伝わった起源から、「薩摩イモ」と呼ばれているのです。また、生育に適した温度は20~30度なので熱帯地方では一年中栽培されるのですが、寒くなりすぎても育ちません。そのため日本では肌寒くなりかけた9~11月が旬と言えるでしょう。保管する際も冷えすぎる冷蔵庫を避け、乾燥しないように新聞紙に包むなどするのがコツですよ!

 そんなサツマイモ、紫色の皮にはアンチエイジングに役立つとされるビタミンCなどの抗酸化物質が多く含まれるほか、皮にも実にも食物繊維が豊富で便秘予防に役立つ野菜です。

 食物繊維はジャガイモの約2倍と芋類の中ではダントツ! ビタミンCはリンゴの約5倍以上も含まれるので、その効果が期待できますね。

 2型糖尿病患者が、サツマイモ抽出物を6週間摂取すると、体重の変化は見られなかったものの、インスリン抵抗性が改善したことで血糖値・血中コレステロールの改善が見られたことがわかっています。また、12週間摂取すると、空腹時血糖値の改善や体重減少、血中コレステロール値の改善が確認されたこともわかっています。このことからも、サツマイモに糖尿病や高脂血症をはじめとした、生活習慣病の予防効果を期待することができるでしょう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

  4. 4
    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

  5. 5
    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6
    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

  2. 7
    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

  3. 8
    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

  4. 9
    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

  5. 10
    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し