著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

認知症予防にアミノ酸? 高齢医療専門誌に日本の研究報告が掲載

公開日: 更新日:

 急速な高齢化に伴い、先進諸国では認知症を患う人の数が増加しています。世界保健機関の推計によれば、全世界で約5000万人が認知症を患っており、2050年までに約3倍に増加すると予想されています。

 認知機能の低下は、睡眠時間や食習慣などさまざまな生活習慣と関連していることが報告されています。特に、タンパク質を構成するアミノ酸は、認知機能の維持に重要な栄養素です。しかし、睡眠時間が長い人はタンパク質の摂取量が少ない傾向にあり、タンパク質の摂取不足はまた、認知機能の低下と関連しているとの報告もあります。

 そんな中、睡眠時間やアミノ酸の摂取量と、認知機能障害の関連性を検討した研究論文が、高齢者医療に関するオープンアクセスジャーナルに、2023年10月11日付で掲載されました。

 日本で行われたこの研究では、認知機能に障害がない60~83歳の623人が解析対象となりました。研究参加者に対して実施したアンケート調査や食事内容の記録から、睡眠時間および19種類のアミノ酸の摂取量に関する情報が収集されました。また、研究参加者に対して認知機能検査(30点満点中、27点以下を認知機能障害と定義)を行い、睡眠時間やアミノ酸摂取との関連性が解析されています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に