認知症の予防には牛乳より豆乳が効果的…栄養学専門誌で報告
牛乳や乳製品は、ビタミンDやカルシウムなど、豊富な栄養素を含んでおり、健康の維持や増進にとって重要な食材だと考えられています。近年では、牛乳の摂取量と認知症の関連を調査した研究データも数多く報告されています。しかし、認知機能の低下を遅らせる効果を報告した研究がある一方で、認知機能になんら影響を与えないと結論した研究もあり、詳しいことについてはよく分かっていませんでした。そんな中、牛乳の摂取量と認知症の関連性について、製品の種類別に解析した研究論文が、栄養学の専門誌2023年10月号に掲載されました。
英国の大規模データベース(英国バイオバンク)を用いたこの研究では、30万7271人(平均56.3歳)が解析対象となりました。研究参加者に対して牛乳の摂取量と、その種類に関する調査を行い、認知症との関連性が検討されました。牛乳の種類は全乳、無脂肪牛乳、その他の牛乳に分類され、さらに豆乳についても検討が行われました。なお、研究結果に影響を与え得る年齢や性別、喫煙・飲酒状況、加工食品の摂取量などの因子について、統計的に補正して解析されました。