古谷彰子
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古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

量を変えずにダイエット 「時間栄養学的」朝食の取り方

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 ただし、朝食を4食べるのはかなり大変だと思いますので、まずは1:1:1を目指して食べるとよいでしょう。

 また、朝食は肉や大豆などタンパク質が豊富な食品を積極的に取ることが大切です。朝はアミノ酸の吸収力が高く、その後筋肉を動かす機会が多い。そのタイミングでタンパク質を取ることで筋肉が増えやすくなります。体を休める夜にタンパク質を取るのとはその意味が変わってきます。ある程度血糖値が上がる食べ物を食べることで朝食による体内時計のリセット力も強まります。朝食はしっかり食べることが大切です。

■1日の断食時間は長いほどいい

 朝食による体内時計の調整力は朝食までの時間、つまり断食時間が長いほど強いことがわかっています。その方が消化器官を休ませる時間が長くなり、細胞内でエネルギーを作るミトコンドリアの活動が効率的になるなど、脂肪が燃えやすい体質に変わっていくからです。例えば、定年を迎えて朝8時に朝食、夜8時に夕食を取る1日断食12時間の規則正しい食生活をしただけで体重が減ったという人は大勢います。毎日の断食時間が12時間などムリ、というのであれば、10時間断食もよいでしょう。これなら、朝6時に朝食、8時に夕食となります。私も食事の内容や量を変えずに絶食時間を長くすることだけで20キロ近く減量した経験があります。肥満の患者さんへの栄養指導でも絶食時間を調整することで効果を上げています。

▽古谷彰子(ふるたに・あきこ)愛国学園短期大学准教授。早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構招聘研究員。管理栄養士として、時間栄養学を基にした栄養指導・研究に従事。

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