老親のためにも知っておきたい「杖」の正しい選び方、使い方、歩き方
「T字杖において、正しい杖の長さを求める方法は3つあります。①グリップの高さが大腿骨大転子(太腿の付け根の骨の出っ張ったところ)に来るようにする。②肘が30度程度に曲がった状態で楽にグリップをラクに握れる。③腕をまっすぐに降ろした状態でグリップが手首の位置にあるもの、などがあります。①が最も良い選び方ですが、大腿骨大転子という部位があまり一般的でないため、わかりやすい方法として②、③が使われているのが現状です」
■握り方
T字杖の場合、グリップの短い方を前にして、人差し指と親指でグリップの前方を握り、残りの指で後方を握る。あるいはグリップを握り支柱に指を添える。これが正しい握り方だ。
「グリップの長い方を前にして握ったり、グリップでなく支柱だけを握ったり、グリップの前の部分だけあるいは後ろの部分だけ握るのは間違いです」
なお、脚の痛みの軽減が目的で杖を持つ場合は、痛みのある側と反対側で杖を持つ。脚のふらつきのコントロールが目的の場合は力が入りやすい利き手で持つと良いという。