視力が下がると認知症になりやすくなるのはどうしてか?
90歳を越えてから白内障の手術を受ける方も増えている
実際に、日々診療を行っていると、白内障の治療をせずに放置し視機能が低下している患者さんのほとんどに認知機能の低下が見られます。
一方で、奈良県立医科大学の研究では、白内障の手術を受けることで認知機能が改善し、認知機能障害を引き起こしにくくすると明らかにされています。近年は、90歳を越えてから白内障の手術を受ける方も増え、当院では本人が望めば100歳でも手術は可能です。
人生100年時代、最期まで元気に過ごすには視機能の向上を図ることが大切なのです。
▽引地泰一(ひきち・たいいち)1987年旭川医科大学医学部卒業、92年ハーバード大学スケペンス眼研究所留学、2001年旭川医科大学眼科講師を経て、16年現在のひきち眼科を開業。