痩せ薬「GLP-1受容体作動薬」はどう使うべきか…適応外使用が問題に
GLP-1受容体作動薬は食後の血糖上昇を感知し、血糖値を下げるインスリンの生成を助ける作用もある。そのため2型糖尿病の治療薬として用いられている。
しかし供給能力が需要に追い付いていない面もある。GLP-1受容体作動薬のひとつ、オゼンピックに関しては、一時期、限定出荷となっていた。「日本糖尿病学会」「日本糖尿病協会」は「美容・痩身・ダイエット等を目的とした適応外使用は決してしないでください」との声明を出している。
「適応外使用で問題視されるもうひとつの理由は専門外の医師が用いることで、何かあったときの対応が適切にできないこと。薬には副作用がつきもので、GLP-1受容体作動薬では便秘、下痢、吐き気・嘔吐などの胃腸症状が見られる場合があります。私が糖尿病患者さんにGLP-1受容体作動薬が必要だと考えたときは、それらの副作用を念頭に置き、様子を見つつ、処方します」
■「薬だけ」ではダメ
2023年3月、「肥満症」の治療薬としてGLP-1受容体作動薬が承認された(商品名ウゴービ)。前述のオゼンピックと同成分で、最大投与量はウゴービがオゼンピックを上回る。発売は24年2月22日予定だ。